金らん(金襴)は、天正年間 (1573~92)に明より伝来。高級織物の名産地、京都・西陣を主産地に織り継がれてきました。その名前が示すとおり、金箔・銀箔や金糸・銀糸に色糸を交えて緯糸にし、紋様が浮き出るように織った紋織物のひとつです。
これまで金らん(金襴)は純和風なものとして、法衣・装束をはじめ雛人形や五月人形の衣装、神具、仏具、茶道具、表具、和装小物、能装束など様々な和製品に広く使用されてきました。
日本の文化シーンを美しくあでやかに彩ってきた伝統の技は、いま「クールジャパン」として海外からも注目を集めています。
金らん(金襴)のもつ華麗さ、伝統の風格は、今や和洋を超えて多彩な分野で求められています。
当社では金らん(金襴)の持つ華麗さと風格を守りつつ新しい技術を取り入れて扱いやすさ、低価格化、高い汎用性を実現しました。また、金らん(金襴)は異素材との組み合わせによるまったく新しい表現、自由な発想を可能にするものです。そのために、パステルカラーをはじめ中間色をベースに、積極的に洋風柄をも採用しました。
さらに、異素材との組み合わせによって新感覚のデザインを企画し、業界の垣根を越えたコラボレーションを展開しています。
和モダンのテキスタイル素材として壁面素材等のインテリア、ランナー等のテーブルウェア、ジーンズや帽子等のアパレル、映画や祭りのコスチュームといった多彩な分野に活用の場を広げています。
培ってきた技術力とノウハウを生かし、ハイクオリティー&ローコストを実現しています。ポリエステル繊維などの使用や自動織機の導入により低価格化を実現。また、70cmの広巾で先染の紋織物では難しかった小ロットへの対応も実現しました。さらに高速レビア織機を約30台揃え、大ロットにも問題無く対応出来るよう複数の専属工場を有し、新柄・オリジナル柄の要望にも対応出来る体勢を整えております。
最小単位として、一反(10m)よりご提供、オリジナル製織は1ロット200~300mで対応致します。
1947年の創業以来金襴専門の製造卸として終始一貫し、主な用途として人形、衣裳、小物袋物を中心に社員一同邁進し、それぞれの時代でお客様のご意見を真摯に受け止めニーズに応える商品をご提供し続けてまいりました。
ライフスタイルが目まぐるしく変化する昨今、和素材としての金襴が幅広く様々な用途にご採用いただけるよう、これからも一層の研鑽を心掛け努力する所存です。なにとぞ今後とも格別のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
茶道があるからこそ、神社仏閣、着物、袋帯、表装、京菓子、京料理、陶器、漆器、金工、竹工芸、造園等が生かされている。伝統産業を知るにはぜひ茶道に触れてみられてはいかがでしょうか。また忙しい方ほど心沈めて茶道に身を置くことでストレス発散になる。
年間を通じてあちらこちらで古帛紗づくり教室を行っています。龍村裂を中心にお好みの裂地を使って古帛紗づくりを体験されてはいかがでしょうか。きっと思い入れのある古帛紗になるかと思います。何なりとお手伝いさせていただきます。